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[2016年版] DTM向けデスクトップに必要な性能 DAW用マシン

まずはじめに近年のサンプラー系音源は著しく大容量になってきているのでスペックを極めだしたら終わりはないと思ってもいい。

・CPUの選び方は基本的にコア数高クロック。もちろんワークステーション向けの22コアの最強スペックXeon E5-2699 v4が良いに決まっているが50万円くらいするので(2016年6月現在)、6コア/12スレッドの Core i7 6800Kあたりがお勧めである。

・メモリの選び方は、積めるだけ積むっていうのが重要。定番のEestWestやSymphonic Orchestra等であれば32GB程度あればフルオケも可能。しかし定番といわれる音源はすでに古い音源であり最新のオーケストラ音源では全然足りなくなる。ワークステーションであれば128GBを積めるが、一般的なマザーボードでは16Gメモリを4枚で限界であるから64GBが推奨である。そしてメモリにはもう一つ重要な要素がある。それは速さである。最近のメモリは本当に速くなった、しかしトラック数が増えれば増えるほどプラグインが刺されば刺さるほど音源のクオリティが上がれば上がるほどメモリは過酷なまでに高速処理が要求され限界を迎えたメモリはレイテンシーを発生させてしまう。スポーツカー並みグリップ力と加速性能を持ち合わせたDDR4のオーバークロックメモリは第一の選択と考えて良い。

・マザーボードの選び方。これも非常に重要。まず第一に積みたいメモリを積めるのかを確認すること。そしてm2やSATA3.0のポートはできるだけ多いマザーを選ぶこと。システムドライブにはできる限り速く安定しているドライブを積むことを考えよう。

国産の優良なコンデンサを積んでいることも重要で、マザーのノイズレベルが少なくなると何かとトラブルが発生しにくくなると覚えておこう。

個人的にはこれらに加えてGigabyteのマザーがお勧めである。(林檎の夢が見れるかも・・・

・SSDの選び方。システムドライブはm2が必須。どんなに間違えてもHDDだけは積んではいけない。m2でも安心できるメーカーを採用しよう。IntelやSamsungがお勧め。

そして音源用にもm2及びSSDを用意すること。さらに音素材用にもSSDを用意すること。

音素材くらいならHDDでもいいじゃないか?っと思うかも知れない。録音ブースとコントロールルームが混同してしまっている方はHDDのノイズは天敵である。さらにHDDは電力が多いため熱源になりファンの数が増えてしまうので禁止行為。

・静音性の考え方。1番静音な方法は別の部屋に置くという方法。HDMIケーブルやUSBケーブルなど必要なケーブル類をすべて壁に穴を開けてしまうという大胆な方法である。

これはなかなか難しい方がほとんどだと思うので、その場合はとにかく大きいケースを選択すること。人間1人で6畳の部屋はすぐ暑くなるけど20畳の部屋は暖まりにくいという考え方。ファンレス設計が可能である場合はそれも手かも知れないがその場合は著しく性能を落としてしまうパターンになるのでNGだと思ってください。大きい静音性の高い背面ファンを1つだけという状態が無難でしょう。

・電源の選び方。大容量のファンレス電源を採用すること。静穏性を考慮するとファンレスは必須。必要な容量よりも可能な限り大容量のワット数の電源であれば安定的な電源ラインが確保できるためトラブルがおきにくくなる。さらに優良なコンデンサを採用しているモデルであればクリーンな電源が確保できる場合が多く音に変化をもたらす場合が多い。具体的にはクリーンな電源の場合、音の解像感が増し、ダイナミックレンジが広がる感じになる場合が多い。

・グラフィックボードの選び方。音の製作環境において映像が最も軽視されそうな箇所であるが、実際に音の仕事をしているとある程度のグラフィック性能が必要であることがわかっている。具体的には、映像に音を付けるということがあるからである。それが4Kである場合もあるためグラフィック性能は軽視してはいけない。音を作る際には4Kモニタがあれば作業効率があがるし、2画面出力だとなお作業がしやすくなるため、最新のゲームができるくらいのグラフィック性能が欲しいのが現実である。

されここまで各パーツの選定方法を書いてきたが、あることに気がついた方もいるかも知れない。それは快適なDAW用マシンとは最新のゲーミングマシンのような性能が求められていて、なおかつ静音性が求められるとても難易度の高いマシンになるということである。